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    エピソード 2

    ある日、ゼロは散歩に出かけました。
    山道を歩きながら、独りこう考えました。

    「今まで私は自分のことばかりを考え、
    いつも何かを求めていた・・・
    これからは、求めるのはやめよう・・・
    その代わりに何を与えることができるのだろう?
    私には何ができるのだろう? 」

    そう考えながら歩いていると、
    森の中で道が2つに分かれています。
    ゼロは足跡が少ないほうの道を選びました。
    ゼロは今まで歩んできた道から外れ、
    道なき道に迷い込みました。
    夜になり、あたりは一寸先が暗闇で何も見えません。

    つまずき、転び、起き上がり、
    つまずき、転び、起き上がる。
    何度も何度もつまずいては転び、
    道なき道をあきらめず、
    倒れる度に何かを掴み、
    一歩、そしてまた一歩と進みました。

    すると、遠くのほうに小さな光が見えました。
    疲れ切った身体を引きずるように、
    その小さな光を目指して歩き続けました。
    やっとのことで辿り着いたその光の正体は、
    古びた山小屋からもれる明かりでした。
    その小屋にはお婆さんがひとり住んでいます。
    お婆さんはゼロの心を見透かすように、
    微笑みながらこう言いました。

    「お金など取りゃせん。
    ご飯を食べてゆっくりしていきなさい。
    元気が出てきたらまた歩き出せばええ。」

    ゼロは温かいご飯をご馳走になると、
    すぐに眠りに落ちました。

    翌朝、小鳥のさえずりと共に、
    ゼロは目を覚ましました。
    ゼロは今までのことをすべて
    お婆さんに正直に打ち明けました。
    「お金のなる樹」、「階段」の夢の話。

    するとお婆さんは「お金のなる樹」の秘密について
    色々な教えを交えて話をしてくれました。

    別れ際にお婆さんからひとつの種を譲り受けると、
    お婆さんは微笑みながら、こう言いました。
    「いいかい、ゼロ。
    これがお金のなる樹の種じゃ。
    この種はそこらの樹とは違ってな、
    汗と涙の数だけ根は深く張り、
    関心、感動、感謝の心の数だけ枝葉は広がっていくのじゃよ。」
     
     
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